From:奥村尚
東京のオフィスより、、、
4月に始まった
相互関税による大きな下落は、
相場を観る限り、
収まってきた感があります。
日経平均の、
今年の推移をみておきましょう。
日経平均と合わせて、
当日の市場リスクも計算して、
あわせてプロットしました。
リスクの
今年に入ってからの平均は
点線で示しています。
リスクは、市場の価格変動が
もたらす変動率の計算で、
大きくなれば相場は下落します。
目的に応じて
いくつかの算出方法がありますが、
先物市場が提示するものを
利用するのが普通です。
今回は、調査目的を兼ねて、
少し複雑な方法を用いました。
日経平均採用銘柄の
期待リターンを推計し、
そこから将来の日経平均を推計して、
日経平均の期待リスクを
逆算したものです。
現物市場における
個別銘柄の価格変動を
推計するので、
個々の銘柄の価格変動と
指数との連動も
見ることができるのです。
これをみると、リスクが増大して
日経平均が下落している
ことがよくわかります。
単にリスクの数字がおおきいほど、
相場も大きく下落する
かというとそうでもなく、
リスクが大きいとしても、
相場は(下落はするものの)
大きく下落しないときも
多いこともわかります。
また、リスクが極端に
小さくなったら
それで安心かというと
そうでもないこともわかります。
スケールでいば、
0.0025以下に小さくなってしまうと、
それが大きく上げる前兆に
なっている感じもあります。
これは、もう少し長い
時間軸で検証してみると、
確率的に示すことが
できるかもしれません。
いずれにしても、今の状況は、
リスクは収束にむけており、
今年の平均まで下がりそうであり、
安定に向かっている
感じではありますね。
ただし、相互関税の問題次第で、
一気にリスクが再上昇する
可能性は否定できません。
2024年度よりも
円高に推移すること
相互関税による影響が、
収益悪化をもたらすであろうこと
が主な要因です。
相場用語では、不透明である、
といういいかたになります。
これは、よく考えると
あたりまえですね。
相場の見通しが
透明であったことは、
過去に一度もありませんから。
奥村尚

・ジャパンインベストメントスクール講師
・マーケット アナリスト
・マーケットの魔術師
20兆円もの運用資産をもつ米国大手ヘッジファンド株式投資部門スーパーバイザー、自身も日本でヘッジファンドを主宰。日本証券アナリスト協会会員。
1987年、都立大学大学院工学研究科修了(テーマは人工知能)。日興証券入社。投資工学研究所にて、数々の数理モデル開発に携わる。スタンフォード大学教授ウィリアム・F・シャープ博士(1990年ノーベル経済学賞)と投資モデル共同開発、東証株価のネット配信(世界初)なども手掛ける。
2000年 東証マザーズ上場第一号のインターネット総研で金融事業を統括。
2002年 イスラエル天才科学者とベンチャー企業設立、人工知能技術を商用化し空港に導入。
2004年以降は、金融業界とIoT業界の交点で活躍。最先端の人工知能とアナリストの相場適応力を融合させた投資モデルMRAを完成し、内外の機関投資家に提供する。この投資手法は、最低25%/年以上の収益を「MRAを使う誰にでも」もらたしている(一度も元本割れなし)。
2015年 個人投資家へMRA情報提供開始、さらに投資塾を通してお金の知識を広め、ゆたかな生活の創造に貢献している。
趣味は、オーディオの機械いじり。ワインやウィスキーをたしなむこと。スポーツも好きでスキー、スケートは自称特級(そんなものはない)、エアロビック競技を10年ほどやっている(NAC マスター男子シングル 9連覇中、2014-2016日本選手権千葉県代表)。ただし、「かなずち」であり、球技も苦手である。